FC本部構築のスリー・ツー・イヤーズ・ルールとは?

FC本部構築のスリー・ツー・イヤーズ・ルールとは?|加納

FC業界で世界的に確立された原則って?

スリー・ツー・イヤーズって、聞いたことありますか?
これはフランチャイズのノウハウ確立のために最低3店舗、最低2年以上の検証によって成功が証明された、本部の成功ノウハウのことです。
これを「スリー・ツー・イヤーズ・ルール」と呼び、フランチャイズ業界では世界的に確立された最低限の原則なのです。
では、質問ですが、このスリー・ツー・イヤーズの2年間で本部は何を構築すればいいのでしょうか?
今日のコラムはこのあたりを中心に説明していきます。
まずはこれからFC本部を目指そうと考えている企業は、直営店3店舗以上の実績をベースに、FC加盟店のための立地選び、店舗オペレーションの標準化、作業のマニュアル化を2年間で確立させる必要があります。
加えて、売上をあげるためのKPI(重要業績評価指標)などのあるべき数値や指標の標準化を行えればぐっとFC展開の成功に近づけます。
順番に説明していきますね。

直営店の成功モデルを再現させること

まずは標準化やマニュアル化についてです。
スリー・ツー・イヤーズ・ルールの肝となる標準化やマニュアル化を進めるときのポイントは、高校生のアルバイトや短時間労働者のパートさんでもできることを目標とします。
なぜならフランチャイズモデルは専門家集団を作り上げた、素人でもビジネスができる、しかも儲かることができる仕組みだからです。
ですからFC本部を目指そうとしているのなら、あえて厳しいことを言わせていただきますと、この2年間で、標準化やマニュアル化が難しい場合には、フランチャイズ化は断念した方がいいということです。
なぜなら、直営店の成功モデルを加盟店が再現できないと、そもそもフランチャイズではないからです。

そこで、上記の標準化やマニュアル化を進めていくうえで、以下の8つの質問を答えられるか試してみてください。

  • 1、立地調査の独自ノウハウはあるか?
  • 2、立地調査の精度は高いか?
  • 3、店舗オペレーションは標準化されているか?
  • 4、作業マニュアルは完成しているか?
  • 5、その他、本部ノウハウを再現できるツールは用意されているか?
  • 6、その完成度はどうか?
  • 7、マニュアルは定期的に更新しているか?
  • 8、自社社員の教育は標準化されているか?

これらの質問に対して、成功要因が明確になっているかが、非常に重要になります。
まとめますと、まずは【自社の成功要因を明確にさせる】ことが、FC本部を目指していくための重要キーになりますので、ぜひ、これらノウハウを言語化して仕組み化していってください。

売上をあげるためのKPI(重要業績評価指標)

次に冒頭であげたKPIって何だかわかりますか?
これは、どの数字指標をモニタリングすれば、本部基準の標準モデル売上をつくれるかという
FC本部にとって管理すべき重要指標です。
たとえば、ピークタイムマネジメントという言葉があります。
これは飲食店で言うなら繁忙期の12月の売上を最大限に伸ばすことができると、低迷期の2月などの売上が底上げできるという理論です。
つまり無理してでもピークの売上を伸ばさない限り、ボトム(閑散期)の売上を上げることできない売上UPの原理原則となります。
この理論はいたってシンプルです。
どの企業においてもピークの時というのは、その企業が提供している商品なりサービスなりが、もっともお客様が欲している時期だからです。
逆にいうと低迷期は、お客様は欲していないということです。
そのような時期にどのような販促活動しても、お客様の反応は鈍くなるのは当然です。
それよりも、お客様の消費が活発な繁忙期に仕掛けをして、ご来店いただければ、低迷期でもご来店していただけるようになるのです。
つまり、ピーク時の売上を上げた結果として、年間のボトムがアップするのです。
この理論を応用すれば、売れる月、売れる週、売れる曜日、売れる時間帯、売れる商品などの売上をより伸ばしていく方が、全体の売上を底上げすることができるようになります。
ですので、FC本部を構築する上で大切なのでは、どの数字を管理すれば、よりピークタイムの売上を伸ばすことができるのかを、直営3店舗の数字をみながら体系化させられることになるのです。

加納聖士

多店舗化セミナー|加納 聖士

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