戦略戦術が絵に描いた餅に終わる理由
経営戦略の分野ではよく使う戦略戦術という言葉が使います。
よく使うこの言葉ですが、皆さんはこの戦略と戦術の意味の違いがわかりますか?
戦略は「目的」や「ゴール」、それに対して戦術はその目的を達成させるための「手段」や「手法」となります。
こう定義しますと、会社の役割で言うと、「戦略」を立てるのが社長。その「戦略」を形にしていくのがマネジャーや店長になります。
でも、残念なことですが、多くの企業がこの戦略戦術は絵に描いた餅に終わってしまいます。
戦略戦術が完璧であればあるほどその傾向が強いです。
なぜだと思いますか、不思議ですよね?
これは別に戦略戦術が悪いわけではないのです。
これは戦略戦術が悪いのではなくて、現場の戦闘力が低い、つまり現場力が低くて、戦略戦術が実行できないのです。
日常に感謝できると人生は一変する
この戦闘力を何かというと店長や社員のスキルや技術であったり、心のあり方だったりします。
で問題になるのが、どうやったらこの戦闘力をあげることができるか、ということです。
その答えが従業員の心づくりです。
結論から述べますと、心が高まると経営が高まる。心の純度が高まると、経営の質が高まることに気がついたのです。
実は私の20代のころはとても自分勝手で傲慢な性格だったのですが、30代前半に、ある4泊5日の社外研修に参加してからガラリとその性格が変わりました。
人間はなかなか変わらない動物だといいますが、私はこの研修に参加して一発で変わりました。
感動して感謝して、一瞬で自分を変えようと自分で決断したのです。
人間は知識やテクニックばかり教わっても変わらないのですが、心の教育、つまり自分の命を見つめたり、日常に感謝することができると一瞬で変わります。
命の使い方、つまりいただいた命を何に使うかを考えはじまた時から、自分の戦闘力がアップしはじめるのです。
すべては心が先行する
このときから、現場で従業員教育をするときは、意識して知識やテクニックを教える前に、心の教育をすることにしたのです。
そうすると不思議と戦略戦術が機能し始めるようになったのです。
つまり現場力が向上しはじめたのです。
そのとき思ったことは、知識やテクニックを教えても現場の戦闘力があがらなかったものが、心のあり方や考え方を教えはじめた途端に、戦闘力があがり、戦略戦術が徹底できるようになったのです。
この経験からわかったことをまとめると、戦略は「目的」や「ゴール」、それに対して戦術は「手段」や「手法」、そして戦闘力は「考え方」や「あり方」「心づくり」となったのです。
すべては心が先行する。
唯心論を経営に取り入れていくことで、景色が変わり、結果が変わることに気がついた瞬間だったのです。
心が高めると経営が高まる。
これが22年間店舗ビジネス業界で仕事をしてきた私の結論です。
加納聖士
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